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講義: 4_13 顕生代4 中生代
掲示板: 新しい時代区分・沖縄へ


(2004.02.26)
 いよいよ中生代になりました。私たちがよく知っている過去の動物、恐竜たちが栄えた時代です。まずは、中生代という時代がどんなものだったのか、そのあらすじを見ていきましょう。


■講義 4_13 顕生代4 中生代

▼1 中生代とは
 中生代は、2億4500万年前〜6500万年前(1億8000万年間)の間の時代です。中生代という時代は、さらに3つの時代に分けられています。古いものから順に、三畳紀(2億4500万年前〜2億0800万年前:3700万年間)、ジュラ紀(2億0800万年前〜1億4500万年前:6300万年間)、白亜紀(1億4500万年前〜6500万年前:8000万年間)の3つに分けられています。
 中生代は、現在につながる時代ともいえます。主な特徴をあげてますと、
・パンゲア超大陸が分れる時代
・現代型の生物があらわれる時代
・あたたかい気候の時代
となります。この3つの特徴について、みていきましょう。

▼2 パンゲア超大陸が分れる時代
 古生代のおわりころには、南半球にひとつの大きなゴンドワナ大陸がありました。北半球には、ばらばらになったいくつかの大陸がありました。北半球にあったいちばん大きな大陸(ローレンシア、あるいはユーラメリカともよばれます)が赤道のあたりで、ゴンドワナ大陸に衝突(しょうとつ)し、つづいて北半球の残りの大陸も、つぎつぎとゴンダワナ大陸にくっついているローレンシアに衝突していきました。やがて、すべての大陸はひとつの大陸になりました。こうして古生代の終わりには、超大陸パンゲアが、生まれたのです。
 パンゲア超大陸は、赤道をまたぎ、北極から南極近くまで広がる大きな大陸でした。パンゲア超大陸のほかは、たったひとつの大きな海パンサラッサ(Panthalassa)とよばれる超海洋ができていました。パンゲア大陸の東側には、古生代からあった古い海(古テチス海とよばれています)のなごりである湾(わん)がありました。

(http://www.scotese.com/earth.htmより)
 中生代三畳紀になると、パンゲア超大陸が分裂をはじめます。パンゲアの現在でいうと南アメリカと北アメリカの間とヨーロッパとアフリカの間にあたるところが割れて、大西洋ができはじめます。パンゲアの東側にあった湾が、パンゲアが割れていくことにともなって、大陸の中に入りこんできました。入りこんできた海を、テチス海といいます。さらに、現在のアフリカと南極大陸あたるところにくっついていたインドとオーストラリアも別れて、テチス海を北に向かっていきました。

(http://www.scotese.com/earth.htmより)

(http://www.scotese.com/earth.htmより)

 中生代の終わりには、大西洋が広がって他の海とつながり、テチス海がインドとアフリカ大陸の北上によって、せばまっていきます。

(http://www.scotese.com/earth.htmより)
 激しい大陸の動きが、古生代の終わりころから、中生代にかけておこったのです。

▼3 現代型の生物があらわれる
 顕生代の生物の特徴をみていくと、大きく3つのタイプに分けられます。不思議なことに、生物の区分と、時代の区分とは、かならずしも合っていません。それは、地質学の歴史によるものです。時代区分が先にあったのです。
 現代に生きている生物を「現代型」といいます。そして顕生代の最初にあらわれた生物を「カンブリア型」とよんでいます。すると、その間には、ひとつのタイプができます。それを、「古生代型」とよんでいます。なぜ、「中生代型」がないのでしょうか。中生代の生物は「現代型」の生物にはいります。
 中生代と新生代の時代境界は、生物のタイプでみるとそれほど大きな差がないことになります。中生代と新生代の生物の違いは、古生代と中生代の違いほどではないのです。もっと大きな差は、古生代と中生代の境界(P-T境界とよんでいます)です。前回の講義で説明しましたが、P-T境界の絶滅とは、生物の進化において、それほど大きな事件であったということでもあります。恐竜がいなくなったのは、地球の生物の歴史にとっては、一番の大事件ではなかったということです。
 カンブリア型生物は、カンブリア紀からはじまります。カンブリア紀には、現在知られている背骨のない動物(無脊椎動物(むせきついどうぶつ)とよばれています)のすべての種類(門(もん)という分類です)が、でそろっていました。まさに、カンブリア紀に生物は爆発的に進化をしたのです。
 カンブリア紀には、体の外にかたい(硬質(こうしつ)といいます)つくり(組織(そしき)といいます)をもった海で生活する(海生(かいせい)といいます)が栄えました。
 カンブリア型生物で、代表的な動物は、三葉虫(さんようちゅう)と古盃動物(こはいどうぶつ)などです。三葉虫は有名なので、説明の必要はないでしょう。古盃動物というのは、コップのような形をしており、カイメンににた生物です。石灰質(せっかいしつ、炭酸塩(たんさんえいん)のことです)のカラをもった動物で、礁(しょう)をつくっていました。植物については、海で生活していた藻類(そうるい)がおもなもので、陸に生きている植物では、胞子(ほうし)の化石が見つかっていますが、この時代の植物のようすは、よくわかっていません。
 古生代型生物でも、海で生活する無脊椎動物が栄えていました。古生代型サンゴ(四射(ししゃ)サンゴといいます)や、古生代型アンモナイト、フズリナ、三葉虫などが、その代表的なものです。植物は、海から陸へと広がっていきました。
 現代型生物は、新しいタイプの生物で、現在の生物につながるものです。現代型の生物で、中生代に栄えたのは、なんといっても、アンモナイトと恐竜でしょう。アンモナイトは、古生代にもいましたが、中生代のものはタイプが違います。アンモナイトのほかにもベレムナイト(イカやタコなどの頭足類)やイノケラムスなどの特徴ある二枚貝もいました。恐竜(分類としては竜盤目(りゅうばんもく)と鳥盤目(ちょうばんもく)に分かれます)は、陸上だけでなく、海(魚竜(ぎょりゅう)や首長竜(きびながりゅう)に分かれます)や空(翼竜(よくりゅう)とよばれます)にも広がりました。また、ジュラ紀には原始的な哺乳類(ほにゅうるい)があらわれています。植物は、動物よりさきに進化をしており、中生代は裸子植物が栄えた時代ですが、二畳紀の中ごろには被子植物があらわれていた。

▼4 あたたかい気候
 三畳紀から白亜紀にかけては、あたたかい気候が続きました。中生代の平均気温は、22℃ほどあったと考えられています。ただし、ジュラ紀の終わりころには、一時的にすずしい気候になりました。すずしいといっても、平均気温でみると、16℃ほどの気温ですから、現代よりもあたたかかっな気候だったはずです。
 白亜紀には、年平均気温で、現在より10〜15℃も高かったので、北極や南極近くにあった氷床はとけて、海水が増えました。そのために、海岸線が上がってきました。これを海進(かいしん)といいます。また、海進との関係はまだよくわかりませんが、白亜紀には3度にわたる海洋での酸欠の事件(1億1500万年前ころ、9300万年前ころ、8800万年前ころ)がおこりました。
 中生代には、あたたかく浅い海が広がっていたため、海の生物が増え、有機物が地層中にたくさんたまっていきました。これが、石油となりました。
 温暖化の原因は、超大陸が分かれるときにおこった火山活動にはげしくなったため、火山から出てきた二酸化炭素で温室効果をおこなってのではないかといわれています。しかし、まだ、よくわかっていません。


■掲示板: 新しい時代区分・沖縄へ 

・新しい時代区分・
 最近、時代境界の年代が再検討されはじめています。この講義では、1989年に決められた時代区分を用いています。しかし、それが少し変更が加えられています。
 以下に示しておきましょう。
完新世(Holocene)のはじまり 1.15万年前
更新世(Pleistocene)のはじまり 180.6万年前*
鮮新世(Pliocene)のはじまり 533万年前*
中新世(Miocene)のはじまり 2303万年前*
暁新世(Oligocene)のはじまり 3390万年前*
始新世(Eocene)のはじまり 5580万年前*
漸新世(Paleocene)のはじまり 6億550万年前*
白亜紀(Cretaceous)のはじまり 1億4550万年前
ジュラ紀(Jurassic)のはじまり 1億9960万年前
三畳紀(Triassic)のはじまり 2億5100万年前*
ペルム紀(Permian)のはじまり 2億9900万年前*
石炭紀(Carboniferous)のはじまり 3億5920万年前*
デボン紀(Devonian)のはじまり 4億1600万年前*
シルル紀(Silurian)のはじまり 4億4370万年前*
オルドビス紀(Ordovician)のはじまり 4億8830万年前*
カンブリア紀(Cambrian)のはじまり 5億4200万年前*
原生代(Proterozoic)のはじまり 25億年前
太古代(Archean)のはじまり 未定
のようになっています。時代の後に*の印がついたものは、確定されているものです。
 ただし、この作業はまだ進行中ですので、最終的な決定は下されていません。この講義では、10数年前の古いものになりますが、今のところ一番確定されているものですから、これを採用しておきます。

・沖縄へ・
 このメールマガジンを読まれるころには、私は、沖縄にいます。2月26日から3月2日まで、地質調査をしています。
 いつものように、川や海岸の石ころと砂を採取しています。そして、沖縄の代表的な、地質も見てくるつもりです。帰ってきたら、また報告します。

 


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